ブリスターパック

ブリスターパックは、透明プラスチックシート(PETシート)をパッケージしたい商品のデザインに合わせて真空成型し、成型してできた凸部分に商品を入れ、台紙に圧着してパッケージするものです。 商品の細かい形状なども確認でき、用途は広くあらゆる分野で使われております。ブラシ、文具関係、おもちゃ、工具などのディスプレーにも適しており、商品を際立たせ埃が付かないように包むことのできるパッケージです。。 その他にセットアップが簡単で、売場などにも好印象のシェルパックや、台紙をスライドさせてセットアップするスライドパックなどもあります。

ブリスターパック成型方法

材料のプラスチックシートであるA-PET(ポリエチレテフタレート)に熱を加えて、シート軟化させ、成形機のBOXをエアタイト(気密)して真空状態にします。
真空によって柔らかくなったシートを金型に密着させます。
プラスチックシートを冷し固めると、シートが金型と同じ形状で成型されます。
固定された物を取り出しまわりの余り部分を抜加工(トムソン加工)し、抜カスと成形品を分け製品でできあがります。

  • 成形品と台紙を熱圧着で止めたものをブリスターパックといいます。
  • 成形品の両サイドを折り曲げしたものを平台紙に差し込むことものをスライドパックといいます。
  • ヒンジを付けて折り曲げて嵌合(かんごう)によってとめるものをシェルパックといいます。

ブリスターパックの特徴の一つは、台紙とプラスチックの成形品を剥がして分別が容易にできる点です。
用途は、日用雑貨、お菓子、プラモデル、おもちゃ、化粧品、薬品、歯ブラシ、接着剤、電子部品、医薬品、玩具、電子機器など様々な製品に用いられています。

ブリスターパックの成型工程

flow.jpg

ブリスターパックの金型ついて

金型の形状により、特性がことなりますので、パッケージする商品に合わせて検討するのがベターです。

  • 一般的には凹凸型がありますが比較した場合は凸型が主流です。
  • 凸型の方が表面強度や透明度や腰等に優れた商品を入れることができます。
  • 金型は凹型より凸型の方が綺麗に磨きやすくできるのでコストが安く商品もきれいにできます。
  • 凹型の場合は磨きに時間が掛かり、そのため、コストも納期もかかります。
  • 成形品が高い場合はブリッジが出やすいのでプラグアシストを作成して解消する必要があります。
  • テフロン加工をすると離形はしやすいですが透明度が落ちます。
ブリスターパックの種類
  1. ブリスターパック(熱溶着型タイプ)成形品の中に商品を入れて台紙と熱接着をしてパッケージをつくつ方法です。中に入れる商品が比較的に小さい物やうすい物に適しており、商品が外にはみ出さない点で有効性があります。 蜜着性が高く剥がし難い点があります。
    (例えばボタン電池、芳香剤、セメダイン、ビーズ、乾電池、金具 等)
  2. スライドブリスターパック(台紙を差し込む方式)成形品の両サイドをUの字に熱加工で折り曲げて商品を入れて台紙を差し込む方式です。この方法には二方曲げと三方折り曲げのスライドパックがあります。 必要数だけいつでもその場で仕上げることができるブリスターパックです。
    (例えばヘアーブラシ、文具、ハンドクリーム、安全カミソリ、おもちゃ 等)
  3. シェルパックブリスター(ダブル勘合パックとも云う)蓋と本体が一体型でヒンジで折り曲げて嵌合に容器を止めてしまうブリスターパックで吊り下げるように穴を開けておく場合とスタンド式に立てられるようにもできるブリスターパックです。 商品を本体と蓋で形状に合わせ固定させ立体感のあるパッケージになります。(例えばドアノブ、工具類、半田ゴテ、六角ペンチ、高井田はさみ 等)

使用例